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調査・測量部門

地質

地盤災害対策、インフラ整備、環境保全等のための土木構造物を効率的・効果的に建設するには、なるべく正確な地盤状況を知る必要があります。
地盤は目に見えないものだから、その可視化・強度や性状の把握には様々な方法を視野に入れ、あらゆる試行が成されるべきです。

主な業務内容

  • 土木構造物設計の為の地盤調査(橋梁・トンネル・港湾施設・土工・路側構造物・樋門樋管等)
  • 土砂災害設計の為の地盤調査(急傾斜事業・砂防ダム・地すべり・道路防災点検等)
  • 地盤環境調査(水文調査・環境アセスメント等)

代表的な業務

構造物の地質調査業務

(1) 業務の概要
ここに上げた例は、県道の改築事業に伴う大スパン橋梁の橋台部における地盤調査業務です。
オールコア調査ボーリングとともに、過去の岩盤崩壊の痕跡や既存の調査結果を総合して、橋台計画部の地盤の安定性を検討しました。
【問題点】
  1. 浅所に存在する溶結凝灰岩がしばしば岩盤崩壊を起こしていると考えられる。
  2. 安定した基盤岩が深い位置に存在する。
(2) 技術的な特徴
地盤の安定性を評価するために、溶結凝灰岩の上部を試掘して露出させ、開口亀裂が生じていないかを確認しました。
その結果、斜面近くでは多くの開口亀裂が見つかりましたが、斜面から離れると亀裂が少なくなっていることが分かりました。
また、溶結凝灰岩の下位には透水性の高いシラスがあり、地下水の通りみち(水みち)となって深く抉れているために、
溶結凝灰岩がオーバーハングして岩盤崩壊が発生しやすいことが分かりました。
これらのことを総合して地盤の安定性を評価し、橋台基礎部の設計に生かしました。
技術的な特徴

急傾斜地の地質調査業務

(3) 業務の概要
近年、地球大気温暖化やヒートアイランド現象等によって、居住空間でも今までになかった激しい降雨に見舞われるようになり、
斜面崩壊による災害が多発しています。このような状況の中で、山間地の多い宮崎県でも、土砂災害防止法の施行に伴い、
マニュアルが作成されています。当社ではこれまでの災害の経験を生かして、効率的な急傾斜事業の実施のための地質調査を行っています。
ここに上げた例は、県北の急傾斜地の地質調査です。
【問題点】
  1. 溶結凝灰岩等の急崖がある。
  2. 斜面中に厚い火山灰が分布している。

急傾斜地の地質調査業務

(4) 技術的な特徴
技術的な特徴

急傾斜対策事業では、「擁壁+落石防護柵」が基本的な対策工ですが、場所によって構造物の高さを調整したり、
落石防護ネットやロックボルト、転石の根固め工等の特殊な工法が必要になったりします。
また、火山灰が厚いところでは、乱れの少ない資料をサンプリングして各種の土質試験を行うことが肝要です。

近年の土砂災害(平成17年9月の台風14号の豪雨によって宮崎県で発生した大規模深層崩壊など)を鑑みますと、
地盤中の弱い箇所(キーブロックや脆弱部、湧水部等)をのり枠やアンカー工等で補強した斜面は崩壊した例がほとんどなく安定性が高いようです。
安全で経済的な急傾斜対策を設計・施工するには、その地域の地形や地質を丹念に調査して崩壊の弱点を見つける地域密着型の地質調査が欠かせません。
この点においても当社は豊富な経験と確かな技術を保有していると自負しております。